夏休みの工作に九谷焼を作ってみる


我が家には小学校2年の長男がいます。

夏休みの工作に九谷焼を作ろう!


昨年、初めて小学校の夏休みを体験することになった我が家では、せっかく父の仕事が九谷焼のお仕事なのだからと夏休みの突入した7月末から九谷焼の製作を始めることとなりました。

ただ私も九谷焼のお仕事をしているとはいえ販売がメインですので製作となると、また別の話となります。とはいえ九谷焼の産地に住んでいるのですから夏休みの工作として8月末までに完成できる施設がないか調べてみると・・・ありました!!

九谷陶芸村内にある体験施設、能美市立九谷焼陶芸館

この施設、普段は観光で来られた方々への絵付け体験やロクロ体験、地元の方の陶芸教室の場所として活用されている場所です。ウルトラマンの陶人形への絵付けができることでも知られている施設です。

一般的に九谷焼を作る!と言えばお皿やカップに絵付けをすること意味しますが今回は夏休みの工作ということから絵付けする作品本体から製作することにしました。いわゆる粘土の状態から作るということです。

先にも書いた通りロクロ体験ができるので粘土をロクロに乗せ綺麗な器も作ることができますが、こどもの感性を見てみたいという興味心から低学年の間は手びねり(道具を使わず粘土細工する)という形で作らせてみました。「なんでもいいから作ってみて」と言ってみると、なにやら粘土をコネコネ、約20分程度で上記画像の小さな家が完成しました。

家を作った理由は特にないそうですが、とにかく家を作ってみたかったとのことです。写真の家はすでに絵付けされ焼き付けされた完成品になります。

時間と料金


夏休みの工作として作るために最も重要な完成までの時間です。
実は昨年、作り始めたタイミングが遅く仕上がりが登校日のギリギリになってしまったので今年は夏休みがスタートしたタイミングで九谷焼陶芸館さんへ伺わせて頂きました。

粘土から造形する場合ですが、個人差はありますが小学校低学年であれば1時間程度で完成します。完成した粘土細工を最初の焼成、窯入れに約2週間程度かかります。

約2週間後、焼き上がりの連絡を頂き次第、再度、陶芸館に行き今度は絵付け作業を行います。九谷焼本来の濃厚な色合いの和絵具(わえのぐ)と色付けしやすい洋絵具(ようでのぐ)を選べますが低学年の間は洋絵具の方が色付けしやすいと思います。

彩色した作品は最終の焼成を行い完成となります。
この窯入れに約2週間、最初の工程から含めると約1ヶ月の時間が必要となります。事前に陶芸館のスタッフの方に「夏休みの工作なので何日までに仕上げたいです」と相談されることをお薦めします。

料金ですが通常の体験料金に準ずる形となりますのでサイズや個数によって異なりますが上記の作品であれば絵付けまでした最終工程までで2,600円(手びねり2,000円・絵付け600円)でした。遠方の方やお受け取りを宅配便希望の際には送料も必要となります。

夏休みの工作を九谷焼にすると


夏休みの工作を九谷焼にするとどうなるのか?
小学校での提出日にみんなが持ち寄る工作と並べると子供ウケはしません。
こどもたちにとっては粘土細工にしか見えないからです。
また新任の先生などの若い世代の先生にもあまり理解されません。

ただベテランの先生や教頭先生・校長先生クラスになると作品の工程や地域性、文化性なども含め大変、喜んでもらえます。また親族のウケもなかなかのものです。祖父母には過大な褒め言葉をもらえます。

そして一番喜ぶのは両親である私たちかもしれません。九谷焼という作品にすることで夏休みの工作がアート作品として残っていきます。一過性の工作ではなく家のインテリアとして重宝します。またSNSでの写真映えもまずまずというのが面白いところです。

昨年の「家」に続きこの夏の工作も九谷焼となった息子。今年はテーマを持ちました。今回のテーマは「生き物」そんなテーマで作り出したのがこちら。



親子カメ、で、その左に見える得体の知れない細長いやつは次男(5歳)が作ったトカゲだそうです。まあ兄が楽しそうに作っていると羨ましいのでしょうね。兄の余った粘土でこっそりと作っていました。

昨年の家に比べると格段に造形力が上がっているようにも思えます。ただ2段重ねの作品はかなり重量級の作品となります。

さらにこれを焼成し絵付けした直後の画像がこちらです。


洋絵具で絵付けした直後は艶もなくマットっぽい感じに仕上がります。焼成前ですので上手く持ち上げないと絵具が落ちてしまうので気をつけなければいけないポイントです。そして昨日、最後の焼成が終わり仕上がったとの連絡がありましたので近々、ピックアップして参ります。

完成品の写真は後ほどということで

ようやく夏休みの終わりが見えてきました。
お母さん、お父さんの皆様、お疲れ様です。あと少し頑張りましょう!!

九谷焼専門店 和座本舗
https://www.wazahonpo.jp/